新卒エンジニア、リクルートを退職した

はじめに

2017年4月に新卒でエンジニアとしてリクルートホールディングスに入社しまして、
2018年12月に退職します。2年弱在籍しました。

出向先
2017年度:リクルート住まいカンパニー
2018年度:リクルートテクノロジー

次は フリーランス になります。

※ 前提として新卒入社して2年弱しか経っておらず社歴が浅い。また、会社から多くのチャンスをもらい、成長できて感謝しているというのをふまえて読んでほしい。

私について

私は大学の時に田舎から上京し、大学2年くらいからプログラミングをはじめました。
在学中はインターンや業務委託としてエンジニアをしていました。

バックエンド(2年) → フロントエンド(1,2年) → iOS (2年), Android (6,7ヶ月)

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やっていたこと

新規事業開発

すでにエンジニアリング経験があったので、入社後はすぐに開発をしました。

入社後3ヶ月間は新規事業開発をしていましたが、もともと入社した理由が大規模サービス開発における、エンジニアリング組織と事業の進め方を経験したかったので、希望を出してSUUMO本体の開発チームに異動させてもらいました。

SUUMOアプリ

SUUMOアプリではiOS, Androidを担当しました。
アプリチームはエンジニアだけで 約30人います。こんなにエンジニアが多い組織はなかなかないので、貴重な経験ができました。
アプリチームでは 案件開発開発環境改善開発工程改善を行いました。

印象に残っているタスクでいうと、開発環境改善系のタスクです。
私が参画した当時、SUUMO iOS のプロジェクトファイルは相当大きく、ビルド時間が20分以上と長かったので、それを解決するためにある程度の単位ごとに Embedded Framework を順次導入しました。
Framework化することで差分ビルドで済むようになり、長いビルド時間は解消されました。 さらにFramework単位でアプリを作り、対象画面の実装やデザインをすぐに確認できるようにして、開発時間の削減もできました。


どうだったか

入社した理由、やりたかったこと

私はずっとベンチャー企業でしか働いたことがなかったので、
大企業のエンジニアリング組織 や、100→ フェーズの事業開発開発手法
を見たかったです。
他にも優秀な同期や先輩、上司に会える確率が高いというのも理由としてありました。

100→ フェーズの開発現場 (SUUMO アプリの話)

大きく分けてネイティブアプリチームとAPIチームに分かれていますが、 アプリチームは社員エンジニアと常駐の業務委託エンジニアの方で構成されていて、内製比率は約2割です。チーム全体の平均年齢は30代中盤です。APIはこれまで社員エンジニアが関わっていなかったですが、ちょうどこの10月から見始めています。

上記のような構成になっており、業務委託の方が手を動かすので、社員エンジニアにはコーディング力に加えて、チームの推進、改善を求められます。

技術的なことでいうと、大昔からの大規模アプリで大改修が厳しい中、事業側との調整を行い、テスタブルな設計を導入したり、Unit Test を入れたり、できる限りレガシーを減らし、保守・開発コストを下げるようにしています。
ただ、技術力のばらつき、採用観点で、Rx などの慣れれば飛び道具になるようなモノや、テスタブルにするためのレイヤードアーキテクチャAndroidではデファクトスタンダードになりつつある Kotlin の導入などには苦労しますが工夫をしながら進めています。
チームが大きくいろんな方がいるので講習のようなものを行い、チームのみんなが理解できている、納得できている状態にするのはまあまあ大変でコストもかかりますが、チームの成長のために協力しながら進めています。

開発手法

案件開発は、企画チームがあって、そこが考えた企画をエンジニアに流して、リリースまで行ってもらう。 リリース後に企画チームが分析し、また次の打ち手や企画を考えるという工程になっていました。 企画はGAやBigQueryを用いて定量で分析し、見つけた課題に施策を打つという王道パターンでした。
企画と開発はほぼ分業されています。

この手法でSUUMOアプリはグロースできていたので、こういう開発手法が合っているのだと思いますが、今後はお互いのスコープ拡大を目指していっています。


待遇・環境

給料は評価されればすぐに上がるし、一般的な水準より高めに設定されています。
仕事に関してもやりたいと手を上げれば誰でもやらせてもらえる、素晴らしい環境でした。
ただ、リクルートでよく言われる「お前はどうしたい?」という主体性がないと働き辛いと思います。

PCに関しても 「メモリ4GBでHDDのPCで...」のようなこと起こらず *1 、メモリ16GB、Core i5以上のMac or Windows お好みのPCが支給されます...

給料の具体的な数字は隠したいわけじゃないですが、あえて書くほどでもないので気になる方はDMなどで直接聞いてください。

よかったこと

入社前はエンジニアリングにしか興味がなかったですが、事業や社会をエンジニアリングでどうするかということへ視野を広げ、視座をあげることができました。また大企業での仕事の進め方、組織の中での進め方を間近で見て、実行できたこともよかったです。

エンジニア基本スタンス
          課題設定力 「目的からプルする」
          課題解決力 「手法論ではなく原理原則に立ち返る」
       学びの質を上げる 「失敗から学ぶ」
学びまでのリードタイムを減らす 「ムダを減らす」

エンジニアは技術だけではダメで、案件を開発するだけでなく、事業にとっての意味や価値、本当の目的を考え行動する。という基本スタンスが設定されていました。当たり前だろと思う方もいるかと思いますが、入社したての私はそこまで意識できていなかったので、これを意識することで私は変われたと思います。


やめる理由

やめる理由の一番は、時間の自由度を高くしたいからです。
1日は通勤時間を合わせると、約10時間以上は会社のために使っています。
この時間を自分で好きに使えるとなったら、今自分に必要だと感じているハードスキル、ソフトスキルを習得できる仕事や環境を作れると思います。
ちなみに現在の私のフリーランス単価を考えると、金銭的自由度も今よりけっこう上がります。

でも、本当はフリーランスになって受託開発がしたいわけではなくて、事業やサービスをやりたいという理由もあります。
また純粋にモノを作るのが好きで、さらにそれを色んな人に使ってもらって少しでも誰かの役に立っていると気付かされた時、やっていてよかったと感じます。それがユーザーに近ければ近いほど、やりがいを感じます。これは承認欲求ではないと自分では思っていますが、実際には承認欲求なのかもしれません。笑
今でもいくつかアプリ*2を出していて、こういう感じで細々開発するのもいいなーと漠然と思っています。
個人で出来ない規模や内容、スピート感であれば、手段として法人にするのもアリだと思います。
ただ今でも、本当にやりたいことはナニかという問いの答えを出せていないので、まだ考えています。。


最後に

リクルートの現場、環境、感じたこと、今後について書きました。
最初は書くか迷ったんですが、こう言語化してみると、自分の中での振り返りや、今の気持ちの整理にもなるので書いてよかったです。

長文にも関わらず、最後まで読んでくださりありがとうございました。
先輩の退職エントリーも参考になります。*3

Twitter@_yokurin

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